大きな鳥の糞が落ちている
半径30センチ近くあるだろうか
人はそれをさも迷惑がり
避けたりまたいだりする
その糞は雨や風にさらされ
やがて無かったことになる
そう思った矢先
また同じ場所に同じくらいの大きさの
糞が現れる
上に鳥がとまれるような所はない
飛びながら垂れるとすると
かなりの技術だ
いや、飛ぶ前提で考えてはいけない
地面で垂れているかもしれない
色んな可能性を考えながら
今日もその糞をまたぐ
いったい鳥は何を考えて
ここに糞を垂れるのだろうか
そんな事を考えていると
ふと
上から落ちてくるブロックを
同じ色で敷き詰めたいと言う
不明な欲望が
幼かった僕を熱中させた
もしかしたら
いつもここに糞を垂れる鳥も
僕と同じようにこの意味不明な
欲望に突き動かされているのかもしれない